社会問題
2024/10/23

パレスチナ問題とは?争いの原因を簡単にわかりやすく解説

パレスチナと言えば、ニュースや新聞を通じて「紛争が続く危ないエリア」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。パレスチナでは宗教の問題や大規模攻撃などが勃発し、多くの人が差別や迫害、避難先の就職難など過酷な生活を余儀なくされています。

かつて、パレスチナはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3つの宗教を信仰する人々が何百年もの間共存してきた場所で、現在の紛争状態は、この100年の間で起きた出来事です。

今回はなぜパレスチナ問題が起きたのか、わかりやすく紹介していきます。

パレスチナ問題をわかりやすく解説!現在に至る経緯

パレスチナの紛争は、ユダヤ人とアラブ人のそれぞれ2つの悲劇がきっかけでした。この2つの悲劇を時系列に沿って見ていきましょう。

2000年以上前はユダヤ人の国があった

2000年以上前はパレスチナにはダビデ王が築いたユダヤ人の王国がありました。しかし、2世紀前半にエルサレムはローマ帝国に征服され、パレスチナから追い出されたユダヤ人は、世界各地に離散し迫害を受け続けてきました。

「同じ悲劇は繰り返したくない、自分たちの国を創りたい」とユダヤ人は迫害を受けながら、自分たちの国家をつくるという強い思いがありました。ただ、これが後の対立のきっかけの1つであり、ユダヤ人の悲劇とも言われています。

ローマ支配からアラブ化へ

ユダヤ人がパレスチナを去ったあと、パレスチナはローマ帝国を退けたイスラム勢力が広がり、1000年以上アラブ人が住み続ける地となります。

そして16世紀以降は、オスマントルコ帝国がパレスチナを含む広大な地域を支配することに。このとき、オスマントルコ帝国はミレットと言われる制度を取り入れ、税を貢納する代わりにイスラム教以外の宗教も認める方針でした。そのため、パレスチナはユダヤ教、キリスト教、イスラム教という3つの宗教を信仰する人々が19世紀まで共存しながら暮らしていました。

オスマン帝国の崩壊とイスラエル建国

しかし、19世紀から迫害を受け続けてきたユダヤ人たちにより、祖国復帰運動「シオニズム運動」が起き、ユダヤ人たちの移住が増えるようになっていきます。すると、第一次世界大戦にて、中東進出をしたイギリスがユダヤ人の国家建設を支持すると表明しました。

すると、イギリスは同時期にオスマン帝国から独立しようとしたアラブ人に対しても国家建設を支持すると表明し、更にはイギリスとフランスでパレスチナを分割するという約束をしました。この3つの約束は、

  • ユダヤ系の大財閥から資金援助の獲得のため
  • アラブ地域を支配していたオスマン帝国を切り崩すため

というイギリスの思惑がありました。

第二次世界大戦後の1947年、国連によるパレスチナをユダヤ人の国とアラブ人の国に分割する提案が出され、それぞれ2つに分類されました。そしてその翌年にユダヤ人がイスラエルを建国します。

中東戦争とオスロ合意

イスラエルが建国されると、アラブ諸国が猛反発し、中東戦争が始まりました。その理由は、ユダヤ人とアラブ人の2つの国家をつくると決めた決議の内容でした。

決議された内容は、パレスチナに古くから住む多数のアラブ系72万人の住民に43%、 新しく移住してきた5万6,000人のユダヤ系住民に57%の土地を与えるというもの。

「なぜ自分たちの領土が少ないのか」とアラブ諸国が反発し、イスラエル建国翌日に攻め込み、中東戦争が勃発。パレスチナに住んでいたアラブ人たちは居住地を離れて近隣国に逃れ、不衛生で不安定な治安のなかで難民生活をせざるを得なくなりました。これがアラブ人たちの悲劇と言われています。

そして1993年にはアメリカとノルウェーの仲介によりイスラエルとパレスチナがオスロ合意を交わし、ガザとヨルダン川西岸に暫定自治区を設置してイスラエルとパレスチナの共存を図ろうとしました。しかし、合意に反発する動きが双方で強く、オスロ合意後も衝突は続き、事実上オスロ合意は崩れていきます。

ハマスの実効支配とイスラエル攻撃

2006年、パレスチナ立法選挙でイスラム組織のハマスが勝利すると、パレスチナの解放を訴えていきます。そして、2007年ハマスがガザを武力制圧し、以降何度も大きな衝突を繰り返すようになりました。

イスラエル国内では、パレスチナとの和平や交渉に望みは持てず互いに国を奪われたという憎しみの連鎖が続いています。

ハマスが大規模攻撃を数年おきに繰り返し、2023年10月7日にも大規模攻撃によってイスラエルはガザを空爆し、双方の市民を含む犠牲者が増えています。

パレスチナ問題に苦しむような国を支援するには

パレスチナでは、国外で避難する難民はもちろん、パレスチナ内でも多くの人が安心できない日々を送っています。こういった過酷な状況の中で生活をする人々に対して、私たちができることはいくつもあるでしょう。

その方法の1つが「もったいない運送」の利用です。

もったいない運送は自宅やオフィスなどの処分に困るような不用品を回収するサービスをおこなっています。回収した不用品はリユース・リサイクルされ、利用されるたびに水浄化剤寄付をはじめとする以下の4つの社会貢献活動へとつながります。

  • リユース・リサイクルによる環境保全
  • 途上国での修理依頼による雇用創生
  • 途上国へ100リットルの水をきれいにできる浄化剤の寄付
  • 国内の障がい者の雇用創生

引っ越しや大掃除で出た不用品をなんとかしたい。困っている人のお役に立ちたいという方は、ぜひもったいない運送をご利用ください。

ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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