不用品回収
2022/10/14

CDはなぜ売れなくなった?不況までの歴史と音楽業界の今後

1990年代は音楽の視聴方法として定番だったCDですが、販売枚数は減少の一途をたどっています。CDが売れなくなった背景には、どのような出来事があったのでしょうか。その背景を知ることで、今の時代に音楽で稼ぐ方法と音楽アーティストを支える方法が見えてきます。

この記事ではCDが売れない理由、これからの時代アーティストはどのように稼ぐのか、という点をご紹介します。また、CDが売れなくなった時代に、不用になったCDはリユースできるのか、という点についても考えてみましょう。

CDが売れなくなった?かつての人気から不況まで

CDはコンパクトディスクの略で、音楽・画像・文字などの情報をデジタル化し記録できるメディアです。CDはかつて、音楽アーティストの楽曲を販売する際、メインの媒体でしたが、どのような時代の流れによって売れなくなっていったのでしょうか。ここでは、CDの登場から人気絶頂期、不況までの流れを簡単にお伝えします。

CDの誕生

針で溝を付けて音の振動を記録するレコードに代わって、音をデジタル化して記録するCDが誕生したのは、1970年代のこと。ソニー社とフィリップス社によって共同開発され、1982年にはCDプレイヤーと合わせて音楽CDが発売されました。

CDの普及

発売当時は20万円近くしたCDプレイヤーですが、ソニーが5万円以下でポータブルCDプレイヤーを発売してからCDが普及するようになりました。1986年にはCDの売り上げがLPを超えるようになり、LPの生産は縮小。1990年代は音楽CDの全盛期となり、日本では1998年に約5,879億円の売り上げを記録(日本レコード協会調べ)。CDの売り上げはピークを迎えます。

CDの不況

2000年代に入ると音楽配信サービスの誕生によって、世界的に売り上げが減少傾向に転じCD不況を迎えます。国内の2021年CD売り上げは約1,232億円と、ピーク時の約5分の1にまで減少しました。

CDが売れなくなった理由とは?

CDが売れなくなった理由には、音楽配信サービスの誕生を始めとした、さまざまな理由があります。CDが売れなくなった5つの理由を見てみましょう。

データ販売の誕生

2000年に入るとApple社のiPod・iTunes・iTunes Storeが登場し、楽曲の販売スタイルはデジタルデータ化した楽曲をダウンロードする「データ販売」へと移行していきます。これをきっかけとして、世界でのCD売り上げは激減していきました。

ストリーミング配信の誕生

最初は好調だった楽曲のデータ販売ですが、2015年以降はSpotifyやApple Musicが誕生し一変します。毎月定額を支払い複数の音楽を聴けるスタイル、ストリーミング配信が普及したのです。日本レコード協会の調査によれば、2018年以降、国内ではストリーミング配信がデータ販売の売り上げを上回り続けています。

無料で聴ける音楽が増えた

YouTubeに代表される動画配信サービスの普及により、公式にアップロードされる楽曲が増え、誰もが無料で楽曲を楽しめる時代に。2009年に12歳から69歳に行った調査 (日本レコード協会調べ)では、音楽の視聴手段としてYouTubeを利用している人が最も多くなりました。無料で聴くのが当たり前の時代となり、CDが売れない大きな要因となっています。

テレビやラジオの影響力低下

かつては、テレビCMやドラマの主題歌に使われた楽曲、ラジオで紹介される楽曲に影響されてCDを買う人が大勢いました。

しかし、2020年には初めてインターネットの平均利用時間がテレビの平均視聴時間を上回りました(総務省 情報通信白書)。さらに、1週間のラジオの利用率は2009年の時点で44%でしたが、2019年は33.8%にまで減少しました(NHK全国個人視聴率調査)。

このように、人々がテレビやラジオの影響を受けづらくなったことも、CDが売れなくなった要因の1つと言えます。

CDの保管スペースが無駄に感じる

ネット上で聴ける楽曲データとは異なり、CDには収納場所が必要です。断捨離やミニマリストが注目される現代ではCDを保管するスペースを無駄に感じ、ストリーミング配信や動画配信サービスを選択している人もいるでしょう。

CDが売れない時代に音楽で稼ぐ方法は?

CDが売れなくなった今、音楽アーティストはどのように音楽で稼いでいるのでしょうか。

特典付きのCD販売

CDそのものに魅力を感じている人々が減少している中、CDに次のような特典を付けて付加価値を上げ、販売することが当たり前になっています。

  • ライブ映像を収録したブルーレイ
  • 初回販売限定のジャケットデザイン
  • 缶バッジやポスターなどのノベルティ
  • ライブの先行予約チケット
  • アーティストとの握手会参加券

ファンは特典を入手するためにCDを購入するため、売り上げのアップにつながります。

ダウンロードやストリーミング配信

楽曲データのダウンロード販売やストリーミング配信は、コストを抑えながら誰でも効率よく販売でき、売り上げを上げやすい方法です。駆け出しの音楽アーティストには魅力的な方法の1つと言えるでしょう。Gumroad (ガムロード)のように、無料で簡単に楽曲を配信・販売ができるサービスもあります。

ライブ活動

ファンであれば、ライブで楽曲を生で聴きたいものです。楽曲配信をするよりも非効率かもしれませんが、ファンとのコミュニケーションを大事にすることが継続的に稼ぐためには必要です。

MUSER (ミューザー)のようなライブを配信できるプラットフォームを利用すれば、費用を抑えながらライブのオンライン配信ができます。チケット販売やファンが投げ銭できる機能もあり、今ならではの稼ぎ方と言えます。

グッズ販売

音楽アーティストとして楽曲販売のみで食べていくことは難しいものです。そのため、ライブのグッズ販売のように、楽曲販売以外の収入源を持つ必要があります。グッズ制作を自身で行えば歌唱印税より利益率が高く、コストパフォーマンスのよい収入源になります。

広告収入

YouTubeのような無料の動画配信サービスに楽曲動画を投稿すれば、広告収入を得ることができます。しかし、すぐに広告収入が発生するわけではなく、チャンネル登録者数が1,000人以上であることなどの5つの条件をクリアする必要があります。すぐに収入を得ることはできませんが、投稿を地道に積み重ねることでファンの増加と収入の増加につながる可能性があります。

買取サービスでも売れないCDはリユースして社会貢献

このようにCDはなかなか売れない時代となりましたが、CDの需要がまったくなくなったわけではありません。アイドルやインディーズバンドの楽曲はデータ配信をしていないことも多いため、CDを買い求めるファンはまだまだいるのです。

音楽アーティストを応援するためにCDを購入したいと思っている方の中には、「CDの収納スペースを作るために他のCDを処分したいけど、もったいない」と思われる人もいるでしょう。
そのような場合は、もったいない運送にご相談ください。買取サービスでは売れないCDや、家具・家電、衣類などもトラックでまとめて回収。家中の不用品が一度に片付きます。さらに回収した不用品は寄付され、次の4つの社会貢献に役立てられます。

  • リサイクル・リユースの促進
  • 国内外の雇用の創生
  • 発展途上国の人々を豊かにする
  • 売り上げの一部で約100リットルの水を浄化する浄化剤を寄付

あなたの寄付で、世界のどこかで日本の楽曲を聴いて癒される人やファンになる人がいるかもしれません。

 

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