社会問題
2024/9/24

シリアの難民問題とは?10年以上続く紛争の原因を解説

世界には平和な国で安心して暮らせる人々もいれば、母国を離れて難民生活を送る人々もいます。

中東アジアのシリアは世界でも難民の数が多く、大勢の国民が10年以上もの間、過酷な難民生活を送るという、いわゆる「難民問題」を抱えています。難民問題の原因となる紛争は、2020年3月に停戦合意が結ばれたものの、未だに母国に帰れないシリア人は大勢います。

なぜシリアの人々は母国から避難し、10年以上もの長い避難生活を送らなければいけなかったのでしょうか。今回はシリアの難民問題について紹介します。

シリアの難民問題とは?その数640万人か

紛争や迫害で故郷を離れて難民生活を送る人は1億1730万人いると言われています。
中でもシリアの難民は640万人と最も多く、トルコやレバノン、イラク、ヨルダン、エジプトなどのシリアの近隣国で、難民生活をしています。

またシリア国内でも避難を強いられ、ふるさとを離れて国内で避難する国内難民も多く、国内外の共に難民問題が課題となっています。

シリア難民の原因は?長い紛争の歴史

シリア難民が増えたきっかけは2011年のシリア国内で起きたシリア紛争でした。

1970年からフランスから独立をしたシリアは、アサド将軍が政権の実権を握り、1971年からアサド将軍が大統領に就任しアサド政権が誕生。その後、40年以上もの間、独裁政権が続きました。アサド大統領が死去した後は、息子のバッシャール=アサドが大統領を引き継ぎましたが、2011年にアラブの春という民主化運動が起こり、これがシリア紛争につながってしまいます。

きっかけは、アラブの春による民主化運動を受けた少年たちが壁に反政府のらくがきをしたため政府に逮捕・拷問され、それに対する抗議デモが各地に広がったことでした。しかし、アサド政権は武力でデモを弾圧したため、反政府運動との争いは悪化し、内戦へと発展。これは、アサド政権軍、反乱軍、イスラム教スンニ派の武装組織のISIL(自称イスラム国)という3つの組織が絡み合う、複雑な争いとなりました。

現在、自称イスラム国の勢力は弱体化しましたが、アサド政府軍は空軍派遣などロシアによる支援を受け、反乱軍にはトルコが背後につき、今も内戦が続いています。

ロシアがアサド政府軍につく理由はシリアの石油資源を狙うため。そしてトルコが反乱軍につく理由はシリアの北東部一帯に住むクレド人の独立運動を脅威と見なし、独立運動を阻むためでした。

この2つの背景からシリア紛争が長期化したため、シリア難民も帰国ができず結果シリア人の難民生活も長期化しています。

シリア難民の暮らしとは?多くは貧困生活に

長期間の内戦が続いたシリアは、家や建物が破壊され復旧が難しい状態が続いています。シリア紛争が始まる前はオリーブなどの農業が盛んな国でしたが、治安の悪化と領土の荒廃から農業生産量が減り、シリア国内の食料自給率も低下しました。

またシリアは食料自給率の低下だけでなく、物価上昇で国民は十分な食事ができなくなり、栄養不足、紛争によって衛生面も不十分といった問題を抱えています。

さらに、近隣国に避難したシリア難民は1日1.90ドル以下の生活を送る貧困生活をし、紛争がない近隣国で苦しい生活を余儀なくされています。

シリア難民のような問題を抱える国を支援するには

シリア難民は国内外ともに貧困問題を抱え、十分な食事や物資の確保が厳しい生活をしています。そんな貧困生活を送るシリア難民に対して、私たちができる支援は金銭的な支援だけではありません。

金銭以外の支援方法。その1つが、不用品の整理を行うことで、水不足や貧困に苦しむ人々を支援するサービス「もったいない運送」の利用です。

「もったいない運送」では家庭やオフィスで不要となった家電やキッチン用品、パソコンなどを回収しリユース・リサイクルをします。さらに、サービスを利用すると、以下の4つの社会貢献活動へとつながります。

  • リユース・リサイクルによる環境保全
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もったいない運送では、自宅やオフィスの不用品や過剰在庫の処分に関するご相談もお受けしております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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