社会問題
2024/8/6

【児童労働の原因】過酷な労働内容と貧困が関係する理由とは

子ども時代に遊びと勉強に励み、大人になったら働くという生活が一般だと考える人は少なくないかもしれません。しかし、この世界には生活の中心が労働となっている子どもが存在し、児童労働問題として注目されています。

児童労働とはどのような問題なのでしょうか。児童労働の問題点と原因をご紹介します。

児童労働とは?中には危険な仕事も

ユニセフ(国連児童基金)と国際労働機関(ILO)が発表したデータによると、世界中で児童労働に従事する子どもは、約1億6,000万人となり、中には無給で働くケースも少なくありません。児童労働は子どもの身体的、精神的な発達を妨げ、教育機会の喪失につながるため、基本的に禁止されています。また、児童労働が禁止されるケースは次の2つのパターンです。

1つは、15歳未満(開発途上国では14歳未満)の子どもが義務教育を受けずに働くこと。もう1つは、18歳未満の子どもによる危険有害労働となります。

危険有害労働とは、子どもの健康、安全、道徳面に有害と考えられる危険な労働のことです。例えば、夜間や長時間の労働、崩落や窒息の恐れがある坑内の労働、有毒物を取り扱う労働など。16歳以上となる高校生のアルバイトが認められている理由は、この危険労働に該当していないから、という理由になります。

そのため、危険な児童労働は、子どものたちの権利と健全な発達を侵害し、教育の機会を奪う原因でもあるとして、国際条約や法律で禁止されているのです。

参考:UNICEF DATA Child Labour: Global estimates 2020, trends and the road forward

児童労働が起こっている地域は?

児童労働はどこの国で行われ、どんな業種があるのでしょうか。

児童労働が多いエリア

世界中で起こっている児童労働の問題ですが、その多くは開発途上国と言われる地域で起こっています。ユニセフとILOの調査によると、世界の児童労働の半分以上がケニアやソマリア、スーダンといったサハラ以南アフリカに集中し、その数は8,660万人(2020年の時点)に上るとのことです。

次に中央・アジアが2,630万人、東・南東アジアが2,430万人。ネパールやバングラデシュに児童労働者が多いと言われています。他にも、南北アメリカが1,100万人と多く、集中している国としてはメキシコやブラジルが挙げられます。

児童労働の多い業種

産業別としては農業が70%を占め、コーヒーやカカオ、パーム油など先進国に向けて大規模プランテーションによる換金作物の栽培。次にサービス業は19%。具体的な労働内容としては、路上での物販、廃棄された電化製品の解体、車の窓ふきなどです。

そして、工業や製造業が10%。インドやパキスタンにおけるサッカーボールの手縫い製造は有名で、児童労働の問題が大きく取り上げられるようになった要因の1つとも言えます。特にバングラデシュの縫製工場、インドのマッチ製造工場なども有名です。

参考:ILO Homepage 児童労働 2020年の世界推計、動向、前途

困っている国を支援する意外な方法

それでは、このような児童労働の問題は何が原因で起こってしまうのでしょうか。原因として挙げられる、3つの例をご紹介します。

貧困

児童労働の原因は貧困が大きく関わっています。

なぜなら、貧困に悩む地域では家計を助けるため、子どもがプランテーションで労働者として仕事に就く、都会へ出稼ぎに行くことが珍しくないからです。

大人の収入だけでは家計を支えられず、子どもの収入に頼ることになりますが、仕事を見つけることも簡単ではありません。

そうなると、農作物の収穫や危険有害労働に就くなど、より大変な児童労働問題につながってしまいます。

教育機会の損失

児童労働が起こる国では、子どもが十分に教育を受けられない環境が多く、それが当然視されていることも。

経済が豊かな国を作るためには、十分な教育を受けた労働者が必要です。しかし、児童労働が多い国では、近くに学校がない、通学手段もない、教員が不足しているといった環境も珍しくありません。

また、親も教育の必要性を感じず、学校に通わせるお金もないため、子どもが働くことが自然であり、頼りがちになってしまうという側面もあります。

紛争や自然災害

地域によっては紛争や内戦が続いて社会情勢が安定せず、経済も成り立たない場合もあります。すると、貧困や教育機会の損失につながってしまい、結果的に児童労働が起こりやすくなってしまうのです。

また、争いがない地域でも、気候変動の影響によって、干ばつや洪水、大雨、山火事といった自然災害に遭って、経済的な打撃を受けている国も存在します。

これにより、子どもが家計を支える必要が出てしまい、働きに出てしまうのです。

児童労働が起こるような国を支援するには

このように、児童労働が多い国は貧困に悩まされることが分かります。この世界には経済が安定せず、安全な水を確保できない地域も少なくありません。

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