途上国のインフラ不足を支える、個人で可能な支援方法とは
水・トイレ・インターネット・道路・学校・病院など、生活の基盤となるインフラは途上国で不足しています。しかし、途上国が貧しさから抜け出し、経済的に発展するためには、インフラは必要不可欠な存在です。
今回は、途上国でのインフラ整備の重要性や不足している原因を知り、わたしたちにできる支援方法について考えてみましょう。
途上国のインフラ不足!指摘される重要性
なぜ途上国にはインフラが必要なのでしょうか。ここでは、インフラの存在が途上国にどのように寄与するかについて、具体的にお伝えします。
途上国はインフラの整備が不十分
途上国のインフラ整備率は先進国の約10分の1 といわれています。それにより、世界人口約80億人のうち安全な水を手に入れられない人は約6億6,300万人 にもなり、先進国では80%を超えるインターネット普及率も途上国では約15% にとどまっています。
途上国ではインフラ整備の不足が原因で、安全な水を飲めずに命を落とす人・食糧の確保が難しく飢えに苦しむ人・学校に通えず教育を受けられない人・職に就けず安定した収入が確保できない人が多くいるのが現状です。
生活水準の低い暮らしの中では子どもが教育を受けることも難しく、将来の選択肢が狭まります。また、インターネットにアクセスできない環境が他国との間にデジタル格差を生み、経済発展を阻害しています。
このように、インフラ不足は途上国の人々が貧しい暮らしから抜け出せない原因の1つになっているのです。
SDGsも指摘するインフラの重要性
インフラ整備の重要性は、SDGsの9番目の目標「産業と技術革新の基盤をつくろう」でも指摘されています。
具体的には、誰もが安心して暮らせる社会をつくるため、SDGsでは次の2つの目標が挙げられています。
- 災害に強くて丈夫なインフラを整えて、誰もが使えるようにする
- イノベーション(技術革新)で産業の発展を推進する
これらを目標とし、途上国の生活に必要なインフラ整備のみならず、新しい産業を生み出すためのインターネット整備などを目指しています。
9番目の目標が掲げられた理由は、人々がインフラを安価で公平に利用できるようにし、生活水準を上げるためです。インフラ整備は、安定的な雇用や仕事の効率化、イノベーションによる経済発展、災害時の速やかな電気・ガス・水道の復旧や物資の輸送、けが人の処置など、人々の生活水準を上げるために重要な役割を果たす基盤となります。
インフラの整備は途上国の成長に重要
このように、インフラ整備は途上国の生活水準を高めるとともに、経済的に成長させるための重要な役割を担っています。途上国が貧困から抜け出すためには、インフラ整備は欠かせないと言っても過言ではないでしょう。
しかし、単に多くのインフラを整備すれば良いわけではありません。初期投資を安くするために、コストの安さを重視したインフラ整備を行うと、強靭性や持続可能性の低いものばかりになり、結果的に維持に膨大なコストがかかるためです。
途上国の成長には、インフラの量よりも「質の高さ」を重視することが重要です。そのためには、先進国の高度な技術を生かした質の高いインフラ投資が必要となります。
途上国のインフラが不足する原因は?
途上国のインフラが不足する原因は、政府の予算が少ないだけではありません。ここでは、国の経済力以外で考えられるインフラ整備が進まない原因をご紹介します。
十分な教育を受けられない
インフラ整備に必要な資金の支援を受けられたとしても、それを作り上げる技術や知識を持った人がいなければ作ることはできません。途上国では十分な教育を受けられる子どもが少ないため、インフラ整備を行う技術者や教育者が不足し、インフラ不足の原因の1つとなっているのです。
途上国では資金不足から、質の高い教育環境や教員を用意することが難しく、教育を受けられない子どもたちが多くいます。小学校から高校までの基礎教育を受けられない子どもも多く、アフリカの一部には識字率が70%に満たない地域もある状況です。
また、教育環境が整った地域に住んでいたとしても、家の仕事の手伝いや戦争が原因で学校に通えない子どももいるのです。
内戦による政治的不安定
アフリカやシリアなどの内戦が起きている国は、政権争いにより、政治的に不安定な状況になります。それにより、食糧や衣料品などの生活必需品の供給が不足しますが、治安が悪くなるため海外からの支援が受けづらい状況になります。
インフラ整備の支援も受けづらい上に、攻撃による住居・学校・病院・道路などのインフラの破壊もまた、インフラ整備が進まない原因となっているのです。
汚職による不公平
インフラ整備を担う「民間企業」と「国の公的機関」の癒着は、多くの国でみられることです。途上国も例外ではなく、公的な職権を乱用した汚職により、資金がインフラ整備へ適切に使われない例もあります。
国民から集めた税金や諸外国から受けた支援金が適切に使われず、一部の権力者が私腹を肥やすという不公平な政治もまた、インフラ整備が進まない原因となっているのです。
「汚職が増加すれば、その国に対する海外投資率が減少し、低経済成長をもたらす」という研究結果もあり、汚職は途上国の経済成長を阻害する一因になっています。
片付けがインフラ不足の途上国を支援する
では、途上国のインフラ不足を解消するために、個人でできる支援はあるのでしょうか。
募金による資金援助も方法の1つですが、途上国の人々が経済的に自立でき、環境的に持続可能なインフラ支援を行うことが重要です。
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