CSV経営とは?CSRとの違いや企業が取り組むメリットを解説
昨今、企業は利益を上げるだけでは高い評価を得られない時代に入りつつあります。そのため、CSRやSDGsに関する取り組みを強化する企業が増えていますが、CSV経営という概念も忘れてはいけません。
今回はCSV経営とは何か、CSRやSDGsとの違いを含めてご紹介します。他にも、CSV経営に取り組む上で重要な情報も紹介していますので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
CSV経営とは?CSRやSDGsと何が違う?
それでは、CSV経営とは何か確認してみましょう。CSRやSDGsとの関連も解説します。
CSV経営とは
CSVとは「creating shared value」の略称であり、日本語では「共有価値の創造」という言葉に置き換えられます。
意味としては「社会のニーズや問題に取り組むことで社会的価値を創造し、さらには経済的価値も創造される」というアプローチのこと。つまり、CSV経営とは「企業による経済利益活動と社会課題の解決を両立させる」という経営戦略です。
この考えは2011年に有名なアメリカの経営学者マイケル・ポーター教授が、ハーバード・ビジネス・レビューで提唱したことで、広く知られるようになりました。さらに、2015年の国連サミットで持続可能な開発目標(SDGs)が提唱されたこともあり、CSV経営の注目度が高まりつつあります。
CSRとの違い
よく似ている言葉に「CSR」がありますが、CSVとは何が違うのでしょうか。
CSRとは「Corporate Social Responsibility」の略称。日本語では「企業の社会的責任」と訳されます。企業によるCSR活動とは、環境や次世代への配慮を実践し、利害関係者であるステークホルダーに対して責任を負うべきである、という考えです。
CSRは「必ずしも利益を生み出すものではなく、事業活動とは別で取り組まれることも多い」という点が、社会貢献活動によって自社の利益を生み出すという考えのCSV経営と異なる点だと言えるでしょう。
SDGsとの違い
SDGsは「Sustainable Development Goals」の略で、2015年の国連サミットで採択された国際的な目標です。環境問題だけでなく、貧困や教育の普及など、広範な問題を対処することで持続可能な未来を目指しています。
こちらも国際的な目標であり、必ずしも利益を生み出すものではありません。ただ、ここ数年ではSDGsに関する取り組みに力を入れる起業も多く存在しています。
CSV経営に取り組むメリットとは
それでは、企業がCSV経営に取り組むメリットはあるのでしょうか。
企業の評価・イメージが上がる可能性
CSV経営に専念することは、企業の評価やイメージを上げる可能性があります。なぜなら、利益を生み出しながら社会に貢献することで、取引先や消費者、投資先などから信頼や支持を得られる可能性があるからです。
また、他者と差別化できる上に、消費者が商品やサービスを利用してくれることにもつながります。
新たなビジネスを生み出す可能性
CSV経営によって顧客や仕入先からの信頼度が上がる可能性があり、新たなビジネスを生み出す可能性があります。社会貢献に力を入れることで、さまざまな業界と接点が生まれ、そこでも新たなビジネスが生まれることもあるでしょう。
また、新たなビジネスにチャレンジすることで、新たな技術やノウハウも生まれ、結果的に企業が成長することも考えられます。
CSV経営に取り組むデメリット
CSV経営に取り組むことは、メリットばかりではありません。CSV経営のデメリットとしては、社会課題を一社で解決することは難しく、他社や団体の理解と提携が必要になる、という点です。そのため、あらかじめ複数の企業や団体と連携することも視野に入れておきましょう。
また、CSV経営を続けたとしても簡単には評価が得られないことも、デメリットとして挙げられます。社会課題の解決は難しく、形として実感できるまでは長い時間が必要になってしまうのです。
さらに、CSV経営が良い方向に進むとは限りません。悪い方向へ進んで会社の評価を下げてしまうことがないよう、事業と社会課題の関係を徹底的に確認してみてください。
CSV経営の取り組みの1つとして
CSRの取り組みやコンプライアンスの遵守は、さまざまな形がありますが、不良在庫や余剰在庫の処理も大いに関係します。これらを環境に負荷をかけず適切に再活用できればCSRにつながり、逆に不適切な方法で処分してしまったらコンプライアンス違反だと言えるでしょう。
CSV経営に取り組んでいるのであれば、もったいない運送の活用もぜひ検討してみてください。もったいない運送は、コストを抑えながら自社の不用品を社会貢献に役立てられます。
社内の電気製品やパソコン、衣類や雑貨はもちろん製品の余剰在庫も、もったいない運送がリユース・リサイクルいたします。さらに、もったいない運送は利用されるたびに、以下の社会貢献につながります。
- リユース・リサイクルによる環境保全
- 途上国での修理依頼による雇用創生
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