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2022/6/2

産業廃棄物を減量するには?取り組む必要性と推進方法

事業活動を進める上で、必ず排出される産業廃棄物。これは環境に大きな影響をもたらすことから、減量が求められています。

産業廃棄物の減量を推進するためには、どのような方法があるのでしょうか。産業廃棄物の減量が求められる理由と併せてご紹介します。

減量が求められる産業廃棄物

産業廃棄物とは、事業活動によって生じる廃棄物のことで、その中でも廃棄物処理法で規定された20種類の廃棄物を指します。代表的なものは、焼却炉の残灰などの燃えがら、鉱物性油などの廃油、鉄鋼や研磨くずといった金属くずなど。これらは爆発性や毒性を含むことがあり、人々の生活に危険をもたらす恐れもあることから、その処理は特別な注意が必要です。

そんな産業廃棄物は、日々大量に排出されています。その量は、環境省が発表した「産業廃棄物の排出及び処理状況等(令和元年度実績)について」によると、令和元年における全国の産業廃棄物の総排出量は3億8,596万トンと記されています。

また、これだけ排出される産業廃棄物は、私たちの生活だけに影響をもたらすものではありません。私たちの生活を支える自然環境に悪影響を及ぼす恐れもあることから、産業廃棄物は減量が求められているのです。

産業廃棄物の減量が必要である理由

産業廃棄物は私たちの生活や自然環境に悪影響を及ぼすことから、減量が求められていますが、具体的にはどのようなケースがあるのでしょうか。産業廃棄物の減量が必要とされる理由をご紹介します。

環境に与える悪影響

産業廃棄物の減量が進まなければ、環境にさまざまな影響を及ぼすことになってしまいます。その代表例が、地球温暖化現象です。

大量に排出される産業廃棄物の多くは、焼却によって処分されますが、それは二酸化炭素の排出も意味します。二酸化炭素を始めとする温室効果ガスは、地球温暖化現象の他にも、大型台風の発生や集中豪雨の原因とも考えられています。

これらの環境問題が関係する影響を軽減するためにも、二酸化炭素の削減、産業廃棄物の削減が求められているのです。

最終処分場の延命

廃棄物が行き着く先は、最終処分場と言われる施設となります。最終処分場の建設は、土地の問題や周辺住民の理解を得ることが難しく、簡単に増やすことができない施設です。

そのため、最終処分場での廃棄物の受け入れは限界があり、この寿命を延ばすためのさまざまな工夫が必要となります。もし、産業廃棄物の減量が行われず、増え続けてしまうのであれば、最終処分場は廃棄物の受け入れが不可能となることも考えられるでしょう。

最終処分場で適切な管理と処分が行われなかった産業廃棄物は、土壌汚染や水質汚染といった環境問題につながる恐れがあります。最終処分場の延命のためにも、産業廃棄物の減量が必要です。

省資源・省エネルギー

私たちの生活は、さまざまな資源とエネルギーによって支えられています。しかし、その資源とエネルギーは限られたものであり、それを確保するために多くのコストが必要です。

そのため、資源やエネルギーの有効な確保には、リサイクルの推進が重要だと言われています。廃棄物の多くは、再利用の価値があり、リユースやリサイクルが可能な資源です。

そして、廃棄物をリユースやリサイクルを行えば、エネルギーの消費を抑えることにもつながります。つまり、産業廃棄物を排出する前に、別の利用方法がないか考えるということも、大事なことの1つだと言えるのです。

産業廃棄物の減量を推進するには

ここまで解説したようなことから、事業主は産業廃棄物を減量する取り組みが必要です。産業廃棄物の減量は、具体的にどのような方法があるのでしょうか。

排出している廃棄物の減少を把握

まずは廃棄物の現状を把握しましょう。例えば、どのような種類の廃棄物をどれだけ出しているのか。資源化できそうな廃棄物をどのように処理しているのか。これらを把握することで、今後どのように対策すべきか、方針が決まります。また、職場内の廃棄物削減量の意識調査を行うことも、対策を立てる上で役立つデータとなります。

減量や資源化の目標を設定

次に減量と資源化の目標を設定します。どんな廃棄物がどれだけ減量できるのか、できるだけ具体的な方法を考えてください。

それに沿った目標設定を行い、できることから削減に取り組みましょう。取り組みについては、従業員へ周知し、実践を徹底してもらうことも重要です。

目標の点検と改善

減量の取り組みを始めたら、継続的に廃棄物の種類と量を廃棄しつつ、効果と状況を点検します。それにより、問題点を抽出、改善を繰り返すことで、最適な減量を目指します。さらに、顧客や利用者へ向けて減量の取り組みや状況を公開することで、共感を得られる可能性もあります。

産業廃棄物の減量はリユース・リサイクルで

産業廃棄物の減量に取り組んだ際、まだ活用できる在庫や返品された商品が意外に多かった、ということもあるでしょう。廃棄物の処理は環境に優しい方法が好ましいことではありますが、まだ活用の余地があると尚更だと言えます。しかし、どうすれば適切に処理できるのか、簡単には答えが出ないかもしれません。

そんなときは「もったいない運送」までご相談ください。もったいない運送は、不良在庫・余剰在庫の処分をリユース・リサイクルによってお手伝いします。

さらに、もったいない運送によって回収された不良在庫・余剰在庫は、ただリユース・リサイクルに役立てられるだけでなく、4つの社会貢献につながる仕組みです。4つの社会貢献とは、売上の一部で購入した水浄化剤を途上国に寄付、途上国の自立支援、障がい者の雇用創出、環境保全です。

産業廃棄物の減量だけでなく、CSR活動としても効果が見込めるでしょう。他にも、産業廃棄物についてお困りでしたら、もったいない運送までご相談ください。

 

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