Windows95は何が凄かった?3つの革新と社会的影響
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今から約30年前の1995年、マイクロソフト(Microsoft )から発売されたWindows95は発売からわずか4日で約400万本、1年で約4000万本を売り上げた伝説的なOSです。発売当日には日本でもお祭り騒動を引き起こし、一般家庭にパソコンとインターネットを一気に普及させました。
Windows95が爆発的な人気を誇った理由は何だったのでしょうか。何が凄かったのか、そして社会に与えた影響を簡単にご紹介します。
Windows95は何が凄かった?革命的なOS
Windows95はなぜ売れたのか。革命的なOS(オペレーティングシステム)と言われた3つの理由をご紹介します。
画期的なユーザーインターフェイス
ユーザーインターフェイス(UI)とはユーザーと製品の接点全般のことで、ここではコンピューターの操作画面・操作方法・表示様式・扱いやすさなどを指します。Windows95では「既存のユーザーだけでなく、パソコン初心者でも使いやすいOSを開発する」ことを目標にこれまでのユーザーインターフェイスを刷新。視覚的なデザインを重視したGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)(※)を開発します。
※GUIとは:アイコンやボタンなどを使い、わかりやすくコンピューターに指令を出せるようにしたユーザーインターフェイス
特に画期的だったのは、スタートボタンやタスクバーの実装です。それまでのOSでは、アプリケーション起動時にコマンドを入力することが当たり前でした。しかしWindows95では、画面下のスタートメニューをクリックするだけでプログラムを起動できたり、タスクバーによってウィンドウを効率的に管理できたりしました。その他、印刷やセットアップウィザード、「開く」「名前を付けて保存」などのダイアログ、ヘルプや検索項目なども追加されました。
このような画期的なユーザーインターフェイスの開発により、Windows95はパソコン初心者にも受け入れられるOSとなり、その後のWindows におけるGUIの基本形となっていったのです。
マルチタスクが可能に
マルチタスクとは、コンピューターが複数の処理を並行して行うことです。マルチタスクの実現により、一度に複数のアプリケーションを起動して並行作業ができるようになり、作業効率が格段にアップしました。
Windows 95では、OSが各アプリケーションソフトに対してCPUの利用時間を強制分割する「プリエンプティブマルチタスク」が採用されています。Windows 95より前のWindows 3.1が利用していた「ノンプリエンプティブマルチタスク」(アプリケーション自らが処理を切り替えるシステム)では、1つのアプリケーション実行中には他のアプリケーションの実行が制限されていました。「プリエンプティブマルチタスク」の採用により、Windows 95ではシステムの安定性が向上したと言われています。
インターネットを身近なものに
Windows95(OSR2以降)にはインターネット接続機能(Internet Explorer)が標準搭載され、誰もが手軽にインターネットを利用できるようになりました。当時はダイヤルアップ接続という電話回線を利用した接続方法で、Googleなどの検索エンジンもありませんでした。しかし、一般家庭でもインターネットを利用できることは革新的であり、インターネットを爆発的に普及させる原動力となりました。
Windows95発売当時と社会的な影響
インターネット時代の始まりを築いたWindows95。発売当時の世間の反応や社会に与えた影響をご紹介します。
発売当日に多くの人が殺到
日本でWindows95が発売されたのは1995年11月23日。3ヶ月前の8月にアメリカで発売され大きな話題となっていたこともあり、日本でもその注目度はとても大きなものでした。
秋葉原では過去に前例のない深夜販売を実施し、発売前日の20時頃からは大行列が発生します。発売が解禁された23日の0時には購入者・業界関係者・報道関係者などでごった返し、お祭り騒動に発展。なかにはパソコンを持っていないのにも関わらず、Windows 95のパッケージソフトだけを購入した人もいたというほどの社会現象となりました。
一般にパソコンが広く普及
Windows 95の登場により、それまでは専門家用の高性能コンピューターでしか得られなかった操作性や機能を、比較的安価な家庭用パソコンで誰でも簡単に体験できるようになりました。その結果、Windows 95が入ったパソコンを買い求めるユーザー層が大幅に広がり、一般家庭にもパソコンが一気に普及しました。
実際に内閣府の調査でも、1990年代前半までの日本におけるパソコン普及率は10%台を横ばいで、一部の専門家やマニアの間だけに普及していたことがわかっています。しかし90年代後半からは普及率がどんどん上昇し、2001年には50%を越え、2006年には68.3%に。1995年を境に約10年でパソコンが一気に普及したことがわかります。
Windowsを世界一のOSに
Windows 95でパソコンにおけるOSシェアを一気に伸ばしたマイクロソフト社は、それ以降も「Office 95」などのWindows 専用ソフトウェアを充実させ不動の地位を確立します。30年経った現在でも、WindowsはパソコンのOSシェア率ダントツ1位であり、世界・日本ともに約70%のシェアを占めています。2位はOS X(Apple社が開発するMacのOS)で約15%のため、その差は歴然。Windows95を皮切りに、Windowsは世界一のOSになったといっても過言ではありません。
古いパソコンを片付けて社会貢献
一般家庭にパソコンを広く普及させたWindows95。そのおかげで、ご家庭にパソコンが1台もしくは2台以上あることも珍しくないのではないでしょうか。またなかには、古いパソコンをどう処分してよいかわからず放置しているという方もいるかもしれません。
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